宮城県の伝統的工芸の一つに玉虫塗りという技法があります。昆虫の玉虫のような美しい輝きを放つ漆塗りの技術です。その玉虫塗の技法を使って作った玉虫塗位牌という位牌が存在します。現在価格が高騰中の希少価値のあるお位牌です。
玉虫塗りとは
宮城県の伝統的工芸品「玉虫塗」。その美しい色彩は国策によって開発された、独特の技法から生まれたそうです。この伝統工芸の玉虫塗の製品は、あの有名なダクラス・マッカーサー元帥が買いに来たり、天皇陛下への献上品になるほどのお品でございます。
玉虫塗りの技法
玉虫塗がどうしてこの様な美しい輝きを放つのかと言いますと、下地に銀粉を蒔き、その上から透き通った漆(塗料で言えばクリアー)を塗ることで、下地の銀粉が透けて見える為、外部からの光を銀粉が反射させキラキラと輝く様になっているのです。さらに表面の漆が磨かれ研磨されることで鏡面の様になるので美しさが増します。別の言い方で表現するとすれば、川の水面に氷が張り、その上から川を覗く様な感覚。塗装なのに「奥行感」があると言えば良いのでしょうか。この奥行感は、シルバー塗装の様な銀と色が混ざって吹き付けた単色1回塗装では絶対に真似できません。その上から何十回もクリアーを吹き付ければ似た様になるかも知れませんが、銀粉の様に光を反射させることは難しいと思われます。漆と銀粉でしか表現することのできない、なんとも言えない美しさがあります。光の加減で色合いが微妙に変わることから、昆虫のタマムシの名が付けられています。
玉虫塗詳細Webサイト
玉虫塗位牌
この宮城県の伝統工芸品を作る技術「玉虫塗」の技法を使って制作された位牌があるのです。他の技法や現在の塗装技術では真似する事ができないので、一目見ればこの位牌は玉虫塗位牌だと分かる程とても美しいお位牌です。それでは実際に玉虫塗位牌とはどのような位牌なのかをお見せいたしますのでご覧ください。
上記の玉虫塗位牌をご覧頂いても分かる通り、札板部分の濃い暗めの(赤・緑)から徐々に、薄い明るい(赤・緑)に変化していく、このグラデーション具合がとても美しいの一言です。更にどの角度から見ても美しい様々な色合いと、表情を見せてくれるのもこの玉虫塗位牌の特徴で、これは透き漆の下地に塗ってある銀粉が、鏡やレフ板のように、外部の光を反射させる事で起こる現象なのです。さすが試行錯誤して編み出された伝統技法だけあります。
悲報:玉虫塗位牌の価格が高騰中!
今回のテーマでも謳っている通り、今現在この玉虫塗位牌が大変希少価値の高いものになってきているのです。以前私が上記掲載画像と同一商品の玉虫塗位牌をオンラインショップで入手した時は3万円台で購入できていました。ですが今では玉虫塗位牌は、なんと63,000円に値上がりしています。当時より倍も値段が上がっています。ネット通販でも以前は沢山のショップさんが販売しておりましたが、現在検索してみると2店舗しか販売していないのです。一体どうしてなのか?販売しているショップに問い合わせて確認してみたところ
「全盛期に比べ年々製造される本数が減少し、今ではごく僅かしか年間製造されなくなり、現在では当店でも数本しか入荷できない状態です。製造メーカーの話ではもしかしたら今年の製作で最後になるかも知れませんと言われています。」
との事でした。これは本当にショックでした。今後お仏壇に祀る位牌はこの玉虫塗位牌で揃えていこう!と思っていた私にも大ダメージです。なのでまだ位牌を購入するタイミングでない(終活としてもまだ早い。)私も慌てて購入しました。先に購入しておき、後で戒名を入れてもらう事もできるとの事でしたので。これでとりあえずは一安心です。多分このブログをご覧頂いている方の中でも、もうすでに玉虫塗位牌をお仏壇に祀られていて、今後位牌が必要になった時には、またこの玉虫塗位牌で揃えていこうと思っている方もいらっしゃると思います。販売しているうちに購入しておかれることをオススメします。
憶測:価格高騰の理由は
これについてはあくまで個人的な憶測にすぎませんが、売れている人気のお位牌だと言うのに販売数が減る理由は玉虫塗の技法を用いてお位牌を製作する職人さんが減った事によるものだと思います。何故なら売れないから製造数を減らすなら分かりますが、売れているのに製造数が年々減るという事は、沢山製造したいのに大量に製造する事ができないという点から個人的にそう思っています。
価格が高騰してしまうのは言うまでもなく、例として申し上げれば、年間100本の製造で販売価格1万円と致しましょう。現在は製造数が50本だとしたら、同じ売上を出すには倍の販売価格2万円にしなければなりません。例え価格を倍にしても、玉虫塗位牌という技法は宮城県の伝統技法であり、誰も真似をする事はできませんので、他では手に入れる事が難しく、欲しい人にとってはとても魅力的なお位牌なので、倍の価格でも買ってしまうのです。材料費の高騰ではいくら何でも倍の価格にはなりませんので、製造数が少なくて稀少性が上がったと考えております。
プレミアム価格になる可能性も!?
今現在は残りわずかではありますが、2018年に製造された玉虫塗位牌が販売されておりますが、この製造で最後ですと言う話であれば、今現在販売している玉虫塗位牌が売り切れた場合はもう手に入れる事は不可能になります。後は日本全国にある仏壇販売の店舗のどこかに売れずに眠っていた玉虫塗位牌か私のようにいつか使おうと思って前もって購入していた人が必要なくなり、オークションやフリマアプリなどで売るくらいしかありません。人気商品にそういった現象が起きるとどうなるかと言えば、プレミア価格をつけると言う事になります。希少価値がある伝統技法の位牌であれば、オークションなどでは定価以上の値段がつく事は当たり前のようにあります。
購入するなら今がベスト
本来であれば製造数が安定していた時期で3万円台で購入するのがベストではありますが、恐らく今の価格から下がっての販売は無いと個人的には考えております。理由は上記で述べた通り、製造数が年々減ってしまった事と最悪は製造不可になり玉虫塗位牌自体廃盤になるという事から、当時の値段まで下がる事は恐らく難しいでしょう。量産が可能になる玉虫塗技法量産機械みたいなもの今後導入され、人の手でなく作れるようになれば話は別ですが、所詮機械は機械。今現在の数少ない伝統技法を身に付けた職人の腕には勝てる訳もなく、玉虫塗風位牌になり見る人が見ればその差はわかってしまうと思います。
現在販売しているショップ
現時点でオンラインショッピングモールで販売しているショップは下記の2社だけとなります。どこで買ったとしてもメーカー希望小売価格(定価)が上がってしまった今時点は稀少性もあるし値下げは厳しでしょう・・・。ですが少しでもお得購入するのならやはりポイントが付く楽天などで買うのがベストだと思います。会員特典・ポイント獲得が多いに購入すればポイント分=(値引き)と考えればかなりの額の値引きになりますので、どこかで見つけて定価で買うならこちらの方をオススメします。それになかなか品薄となると探すのも大変かと思いますので、あるうちに早めに購入しておいた方が良いと思われます。
2019年4月25日現在:すでに1社のみしか在庫無しです!お早めに!
まとめ
以上色々と記載させていただきましたが、モダン位牌や美しい位牌をお求めの方にはこちらの玉虫塗位牌は本当にオススメのお位牌です。すでにお持ちの方も今後玉虫塗位牌で揃え仏壇内を美しく統一していくお考えであれば在庫があるうちに購入をされた方が宜しいかと思います。この記事がインデックスされ検索で上位ヒットする事には上記在庫も全て完売となっている場合がありますので、その点はご理解ご了承ください。最後までご覧くださいましてありがとうございました。
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